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【心理学29】運のいいひと・悪いひと

はじめに

 

運のいいひと・悪いひと

ドア どっち

受験生のみなさん!こんにちは!今までにない超絶個別指導の武田塾広島校です。

今回は、人間の「運」についてです。

たとえば、コインを投げて、表が出れば「幸運」で裏が出れば「不運」だとします。
コインを投げたときの表と裏が出る確率は、完全に2分の1ずつ。
そして、表が出たときはプラス1、裏が出たときはマイナス1と計算することに
します。これで1万回投げてみます。
多くの人は、やればやるほどゼロに近づいていくと予想するのではないでしょうか。
1万回も投げたら、プラスとマイナスのどちらかが多いにしても
その差は僅かだろうと。合計点の動きを折れ線グラフで表すとしたら、
ゼロのラインを何回もまたぐようなグラフをイメージすると思います。
ところが、実際はどうなるかというと、多くの場合は以下の2つのパターンに
なります。1つ目は、ずっと合計点はプラスのままで推移し、1万回を終えたとき
にはプラス200~プラス300で終了するパターン。もう1つはその真逆です。
ずっと合計点がマイナスのままで推移し、最終的にはマイナス200~マイナス
300で終了するパターン。
なぜ、こんな結果になるのでしょうか。

多くの人は、プラスもマイナスも出る確率が50%ずつなのだから、
1度プラスが出た後は、マイナスが出やすいだろうと考えます。
それがもしプラスが3回、5回、10回と続けて出ていたら、
なおさら強くそう思いますよね。
でも、決してコインは前の表だったか裏だったかを覚えているわけではありません。
つまり、次の表が出るのか裏が出るのか調整が加わることは決してないのです。
だから、いくらプラスが続いていたとしても、次はマイナスが出やすくなると
いうことは絶対にない。いかなる状況でも、表と裏が出る確率は50%ずつなのです。

1万回も投げれば、プラスやマイナスの偏りはどんどん解消されて、限りなく
ゼロに近づく。実際に小学校でもそんなふうに習いましたよね。
確率が2分の1ずつのコインを無限に投げたら、表が出る回数と裏が出る回数の
割合は、限りなく2分の1に近づくと。
でも、それはあくまで投げる回数が「無限大」の場合です。
1万回は多い回数ですが、あくまで1万回は「有限回」です。
1万回という有限回の試行回数では、プラスかマイナスのどちらかに偏りが
出るほうが自然なのです。
どんなに片方の目ばかり出ようが、決して出る目に”調整”が加わることはないので、
両者の差は意外なほど開いてしまうというわけです。
だから、人の人生の場合でも、たとえ1回1回の出来事における運の良し悪しは
2分の1ずつの確率だとしても、トータルではどちらかに偏りが出てくるのが普通
なのです。「人は、運がいい人か悪い人のどちらかに分かれるのが自然」という
わけです。

コインの表裏ゲームで考えると、人には運の良し悪しがあるのが普通だという
ことがわかりました。でも、ここでもうちょっと掘り下げて考えなくてはいけません。
なぜなら、人の人生はコイン投げゲームよりもずっと複雑だからです。
コインの表裏ゲームの場合は、前の目がプラスだったかマイナスだったかに
かかわらず、次の目が出る確率はつねに50%ずつでした。ちなみに、このような
「これまでの結果とは無関係に、次に起こる事象の確率が決定される」ことを
「マルコフ過程」と呼びます。
ところが、人の人生には、じつはこのマルコフ過程が当てはまらないことが多い
のです。なぜかというと、人は1度”幸運”の恩恵にあずかって得をすると、
その得を次にまた活かせるからです。反対に、1度”不運”に見舞われて損をすると、
その損が次にも響いてしまう。つまりは1度”プラス”が出た人は、次も”プラス”が
出る確率のほうが高くなる。反対に1度”マイナス”が出た人は、次も”マイナス”が
出る確率のほうが高くなるのです。
これによって何が起こるのか?そう、運がいい、悪いの格差が、どんどん拡大する
方向に進んでいくのです。
たとえば、ある人が”大学受験”に成功したとします。そうすると、次の”就職”という
トライアルでも成功しやすくなる。すると、就職で成功したことが今度は”結婚”と
いう次のトライアルでも有利に働く。
こうして1度勝負に勝った人は、その勝ちというリソース(=資源)を使って次の
勝負に臨むことができるので、次も勝ちやすくなります。
リソースというのは、先ほどの大学受験の例でいえば、いい大学に進んだことによる
”学歴”や”充実した環境”といったものと、自分は受験に成功した成功者なんだと
いった”プラスのメンタル”の両者を含みます。
コインを単純に投げただけでもプラスとマイナスのあいだはけっこうな差が出るに、
ここに人生という要素が加わると、その差はより開きやすくなる。
コインゲームなら、どんなに負けが込んでいようが、次の勝負には50%の確率で
勝てるのに、現実では負け始めると次の勝負の確率は50%よりも低くなる。
そういう意味では、現実はコインゲームよりははるかにシビアともいえるのです。
これを踏まえると、運のいい人、悪い人とは、こう言い換えることができます。

運のいい人=勝ち癖がついている人。
運の悪い人=負け癖がついている人。

よくいう「勝ち組」「負け組」のイメージに近いかもしれません。
勝ち癖がついている人=勝ち組は、その後も勝ち続けやすい。
ものごとはたいてい予想通りの、あるいは予想以上の結果をもたらしてくれる。
この先もずっとそれが続くのではないかと漠然と感じられる。
逆に負け癖がついている人=負け組は、その後も負けが込みやすい。
たいていのものごとは、自分が妥当だと思う結果を下回る。
そのようなことが続き、自分はもうトータルでプラスになることはないのでは
ないかという絶望感に襲われる。
フランスの経済学者ピケティなどは、このように勝ち組と負け組の格差が
広がっていくことから、累進課税制度を強化すべきだと提唱しているくらいです。

果たして、運が悪い=負け癖がついている人は、いったいどうすれば負け癖を
解消し、運がよくなる=勝ち癖をつけることができるのか?

その方法については、次回のブログで

 

 

おわりに

 

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