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東大生がたどった化学の勉強方法【難関大受験生向け】

皆さんこんにちは!相模原地区橋本の大学受験予備校、武田塾で指導をしている、東大理IのTです。今回は早速、前回の「物理の勉強法」に引き続き、自分の歩んできた化学の勉強法を、参考書とともに紹介しようと思います。

全体的な学習法としては、問題集を一通り解いてみて、抜けがあればその分野を、レベルを落とした問題集や「化学の新研究」(後述します)で確認する、という感じでしょうか。

難しい問題は基礎に抜けがあると手も足も出ないので、(他の科目もそうですが)基礎はとても重要です。逆に、難しい問題でも、基礎が身についていれば難しさを感じずに解けます。ここは他の科目と大きく異なる点でしょう。基礎力があれば、何をすれば良いのかが一瞬で最後までわかるような科目になっています。

また化学では、数値計算ミスによる失点のリスクが常につきまといます。自分も、計算ミスのせいで本番の結果は45/60でした。計算すべき問題に出会ったら、電卓などに頼らず自分で計算することを強く勧めます。このような些細なミスで「理解が追いつかずに解けなかった人」と同じ扱いを受けてしまうのは悔しいはずです。絶対に手計算(または暗算)をするようにしましょう。また、自分で計算する副次的なメリットとして、「なんども出会う計算結果」が印象に残るようになります。つまり、以前出会った結果と一致する計算結果が出た場合、自分の計算に自信を持てるようになります。


0. インストラクター:化学の新研究

「化学の新研究」は問題集ではありませんが、この本抜きに難関大の受験化学は語れないでしょう。これに載っていないことはだいたいどの入試問題にも載っていないのではないか、というほどの網羅性と、非常に丁寧でわかりやすく、なおかつ知的好奇心を掻き立てる説明の数々、ひいては少し背伸びをした、より学問の先端に近い珠玉の知識。化学の参考書として欠点がどこにあるでしょうか

間違いが多いという噂くらいですかね。ですが、卜部先生なりの、高校生向けに噛み砕いた表現を「化学的に厳密でない」として一蹴するのはなかなか残念なものがあります。自分は、欠点ではなくむしろ良い点だと思っています。

もう一つの欠点として、ソフトカバーではあるものの肉厚だということも挙げられます。ちょうど良いサイズ感で、気がついたら新研究に頭を預けてスヤアなんて事態も…。冗談はさておき、

参考書の使い方としては、分からないことに出会ったり、新しい単元に突入する際に参照するといったのが基本です。息抜きに難解なコラムを読んで唸ったり、好奇心の赴くままに特定分野について詳細に読み込むのもありだと思います。

1. 基礎固め:セミナー化学

残念なことに、化学の基礎学習において、物理における「エッセンス」ほどのパイオニアはありません。というのも、化学は「基本原理の理解」だけでは追いつかない部分がどうしてもあるからです。それが何かというと、暗記事項です。周期表、溶液の色、単糖類…。

これらを問題演習の形式でさっと総ざらいできるのがこの「セミナー化学」です。ついでに、本当に基本的な原理が定着していることも確認できます。

2. 重要事項の総ざらい:重要問題集

物理と同様、程よい難易度の「重要問題集」。暗記事項に関しては、「重要問題集」で聞かれる程度のことを完璧にしておけば、受験においては確実に十分足ります。ただし、別冊解答の隅から隅までを舐め回すように読み、抜けのないようにしっかり覚えましょう。

この問題集は毎年更新されて出版されていますが、学習指導要領が同じ年度のものであればいつのものを使っても良いです。友人が使っているのと合わせてわからないところを質問し合うも良し、型落ちの版を安く購入するも良しです。物理の重要問題集と全く同じですね。

3. 網羅性の確認:化学の新演習

基本原理の運用(つまり応用)にぴったりな問題集がこの卜部先生の「化学の新演習」です。どの問題も、どの解説も非常に洗練されています。特に有機化学の問題群は、解けば解くほどに、加速度的に成長が実感されます。また、今までの問題集にはなかったような、いわゆる初見問題と呼ばれるものも多くあります。

この問題集の問題、各法則や暗記事項などの知識に網羅性がなければ解き切ることは敵いません。ですが逆にいうと解き切ることができれば「網羅に成功している」ことの証明になります。受験化学は完成したと宣言して良いでしょう。

こちらの欠点としては、たまに問題の見出しがネタバレになっていることがある点と、(本当に一部ですが)解答に誤植がある点です。問題の見出しは隠して学習に臨みましょう。また、誤植は問題演習に支障をきたさないものばかりです、安心してください。

4. 答案作成の練習:東大の化学25カ年

ここまできたら、時間配分の練習、答案用紙のレイアウトの確認、自分のアドリブ力(初見問題への対応力)の確認です。物理と合わせて、自分の「東大の理科」の得点力を確認するのに使ってください。

物理でもそうでしたが、結局25年分全ては解ききらず、東大形式に慣れる程度でやめてしまいました。現実問題、「化学の新演習」に太刀打ちできれば化学の力は十分、いや十二分です。

物理と同じ注意点として、2010年以前の問題とそれ以降の問題では、時間のきつさが大きく違います。大まかな傾向として、昔の問題よりも最近の問題の方が難しくなっています。本番形式で過去問演習する際は全部解こうとしなくても良いと思います。ただし、「解かない」と「解けない」は違いますよ!

5.終わりに

今回もとても長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。化学は、原理の理解に加えて、暗記事項も多くあります。もしかすると、他の科目よりも大変な道のりになるかもしれませんが、語呂合わせなどをうまく活用して頑張ってください!受験生のみなさんの活躍をお祈りしています。


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