青森県南、岩手県北の高校生・受験生の皆さん、こんにちは。
八戸市中心街、VIANOVAビル2Fの武田塾八戸校です。
今回の題材は「過去問演習」。
ここのところ何度か扱っていますが、今日は実際の過去問を使用して実践の仕方をご紹介します。
赤本の使い方実践
大学入試の過去問はいくつかの方法で入手できます。
その中でも皆さんが一番使用する頻度が高くなるのは
教学社の「大学入試シリーズ」・通称 赤本
と
旺文社の「全国大学入試問題正解」
あたりでしょうか。
他にインターネット経由で手に入れることもあるかもしれませんが、ここでは赤本を使ってその使い方を実践しながらやり方をお伝えしていきます。
上智大学 神学部・総合人間学部・経済学部 他 を使って
今手元に「上智大学」の赤本を用意しました。
2021年度版はまだ出版されていないものが多く、2020年度版5種類のうちの1冊です。
これを用いて、実際の使い方の一例を紹介していきます。
用意するもの
以下のものを用意してください。
・ストップウォッチ
・筆記用具
・解答のためのノートまたは解答用紙
・赤本
注意点
時間を計りながら解くことになりますが、英語・国語には注意点が一つあります。
「著作権問題」です。
入試に使用される文章は、問題として受験生に使うことは許されても、書籍等で多くの人の目に触れるのことが著者の方によってNGの場合があります。
その場合には文章全体がカットされていますので、その分の時間は考慮して下さい。
ちなみに、今回の問題では1・10 の2題が著作権上問題が省略されています。
演習実践
使い方にはいくつか方法がありますが、まずは全体を通して解く方法です。
時間を計りながら解く
タイマー、ストップウォッチどちらでもいいですが、どちらの場合にも注意があります。
タイマー・・・制限時間経過後すぐにストップウォッチに切り替えること
ストップウォッチ・・・制限時間でどこまで出来るかを知るため、時間チェックを忘れないこと
最初に通して解く時には、時間内でどこまで行けるか、全部解くには何分かかるかを知る必要があります。
そのため、時間管理には気を付けましょう。
解いてみる
実際に問題を解きます。
時間を気にしすぎて急ぐのではなく、まずは今の力でどれくらい対応できるかを確認して下さい。
時間を記録、採点する
かかった時間は問題集の空いているところに記録しましょう。
日付も忘れないようにしてください。
その後で解答を見ながら採点します。
配点がない場合には問題数からおおよその予測をするか、正答率の形で出しましょう。
今回の問題は 1・10 を除くと55問でした。
例えば40問できたとすると、正答率72%となります。
解答解説を見ながら復習する
ここに時間をかけてください。
問題分析と現在の自分の力を判断する必要があります。
さらに、出来なかった問題がなぜ出来なかったのか自身で振り返りましょう。
分析例
実際に問題と自身の振り返りの例をお見せします。
【問題分析】
全10の大問で90分。
大問数が多いとはいえ、長くて難解という文章はない。
空所補充問題が多いため前後関係から文意を読み取る必要と、選択肢の語句の意味を知っておく必要がある。
とはいえ、選択肢の語句の難易度はそこまで高くなく、今使っている単語帳・熟語帳でも十分いけそう。
文法問題は正誤判断と空所補充。
どちらも基本的な問題ばかり、ここは時間をかけずにクリアしたいところ。
正誤判断は単語・文法ともに超基本なので、細かい内容よりも時制などの基本理解をしっかりしておく必要アリ。
穴埋め文法は簡単と言えるレベル。
little と few など、よく間違うとされる問題の出題が見られ、どちらも正解となる形で使われている。
基礎を落としてしまうと差がつきそうな問題。
【自己分析】
時間がまだ追いつけていない。
じっくり読みこむというよりも、早く必要な情報を探し出す方法を高める必要がありそう。
語群に多選択肢がある問題ではわからないところを考える時間を減らして一度飛ばし、わかるところから消去していく方法を取るべき。
NOT問題の見落としをしてしまったのは絶対に良くない。
問題をしっかり読むのは基本中の基本。
語彙に関しては今使っている単語帳の完成度を高め続ける。
文法はひねられた問題がなかったのであと1年分確認して今のままでいけるようであればネクステの完成度を高める。
何年間分か解いて、このレベルの問題に慣れる練習を取り入れる。
といった感じです。
実は、この1年前の問題には文法の穴埋め問題はありません。
さらにその1年前には文法正誤問題が10題と倍の量出されています。
何年か解くことでこのような変化にも気付いていくことになります。
過去問のもう一つの取り組み方
上記では全体に取り組む方法をお伝えしました。
もう一つの方法をご紹介します。
大問別演習法
全体でどれくらいの時間かかるかを確認することを終えたら、大問1つずつに丁寧に取り組む方法も使えます。
過去問を参考書のように使う感覚でしょうか。
大問1題ずつを解き、採点して確認します。
1題ずつでも時間を計るのは効果的です。
また、この時、出来なかった問題の原因を参考書に返って潰すことを忘れないようにしましょう。
実際の例
今度は日本史で見てみましょう。
同じ上智大学の赤本の日本史を使ってみましょう。
上智大学の日本史の今確認している問題はほぼ穴埋め問題です。
つまり、用語の知識量がポイントになります。
3⃣の問題を解いたとしましょう。
この問題では江戸時代、18世紀が問題に取り上げられています。
ここ八戸出身の医者であった安藤昌益も登場していました。
歴史系の場合、比較的やることは分かりやすいです。
人物が抑えられているかどうか、人物以外の用語を覚えられているかどうか、流れはつかめているかなどがポイントとなります。
範囲内の知識が全く追い付いていない
⇒ 一度講義系(金谷先生シリーズや詳説日本史など)に戻って全体像をつかみなおす
抜けている箇所が多いが、解説を読んだらわかる
⇒ 用語系問題集(2レベルやスピマス、一問一答)などに戻って知識の増加を
ざっくりですが、このような判断をし、該当部分を参考書で確認することになります。
今回の問題では次のような分析が必要となるでしょう。
用語のレベルがかなり高い。
まるで教科書の穴埋めをしているかのような問題構成。
基礎用語のみでは太刀打ちできない問題も有。
「日本史詳説」等教科書の細かな部分からも出されているため、より細かな読み込みが必要。
一問一答で言えば☆1まで、2レベルでは赤線の語彙まで押さえなくてはならない。
語彙の単純暗記ではなく、文章の中で用語を覚える勉強法が必要。
という感じです。
一問一答の☆1の語彙も当たり前のように登場してきますので、本当の意味で1冊完璧にする必要があるレベルになります。
分析能力を高めよう
相手と自分自身の両方を分析することで、しなければならないことは見えてきます。
分析の方向性を見誤らないこと。
これが大切です。
例えば同じ学部系統でも上智大学と早稲田大学、慶応義塾大学出題形式は違ってきます。
それぞれの特徴を知るため、各大学の過去問にあたりましょう。
ちなみに、日本史では早稲田大学が5択中心、上智では6択から語群40個程度まで、慶應では学部によっては語群60個程度のものまであったりします。
おわりに
過去問に限らずですが、やりっぱなしはやめましょう。
せっかく問題を解いたのであればそこからいろいろと学び取ってほしいです。
今回紹介したのはあくまでも一般的な方法。
これを自分なりにアレンジしてみてください。
何を目的にその勉強を進めるのか、をしっかり考えた勉強を続けましょう。
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