青森県南、岩手県北の高校生・受験生の皆さん、こんにちは。
八戸市中心街、VIANOVAビル2Fの武田塾八戸校です。
共通テスト特徴シリーズ。
理科科目に移りましょう。
今回は化学。
センター試験と共通テストの共通点、相違点を確認しておきましょう。
※比較にはセンター試験2020年度 および共通テスト試行テスト平成30年度・29年度を使用しています。
共通テスト試行問題紹介部分は 29年度/30年度 の順です。
センター試験と共通テストの比較 化学編
大問構成と配点
大問数・小問数から確認します。
大問数
センター試験 7題 (6・7は選択のため、解答は6題)
共通テスト試行 5題/5題(全問必答)
センター試験には選択問題がありましたが、共通テストでは全問必答となっています。
小問数
センター試験 30問 共通テスト試行 30問/30問
こちらはほとんど変わりなしです。
ページ数
センター試験 32P 共通テスト試行 27P/33P
問題掲載部分のみの比較です。
センター試験では選択問題があること、またページ内の余白の違いもあり、ページ数のみで問題量の増減を判断することはしないほうが良いです。
試験時間
社会科目の時からお伝えしている通り、社会科・理科科目に関しては試験時間の変更がありません。
理科は 1科目選択 60分/ 2科目選択 130分
となっています。
1科目 60分
の解答時間です。
問題内容には変化あり
さて、ここから問題分析に入りますが、出題される範囲は教科書中心ですので変化は大きくありません。
ですが、問われる問題には変化がありそうです。
早速ですが、化学の問題における変化点を2点あげてみます。
・リード文・グラフ使用が増加
・実験に関する問題が増加
です。
それでは、問題分析に移りましょう。
問題の特徴は
まずは、実験に関する問題が増えているのですが、その実験の題材などがより日常的なものになりました。
センター試験では気体xなどと表現されることが多かったですが、平成30年の試行問題ではカセットコンロ用のガスボンベ内の気体アルカンが題材として扱われています。
教科書に出ている内容といいうよりも、問題文から与えられた内容を読み取ることが必要とされます。
また、他の理科科目にない、化学の特徴として、グラフ作成能力を見られる問題が出されています。
これは試行テスト2年分共になのですが、問題用紙の中にグラフを書くための方眼が用意されています。
自分でグラフを作成後に、そこから読み取れる内容を答えるという問題です。
すでにあるグラフではなく、自分で作成するという部分がポイントになりそうですね。
教科書にないものからも出題される?
社会科科目と同じく、化学でも未知の題材が出対される可能性が増えました。
つまり、知識だけでカバーできる問題がそれだけ減るということにつながります。
問題文を正確に読み取り、そこで与えられた情報から答えを導き出す力が必要です。
普段から、実際の研究者の思考をトレースするなどで実験考察を深く考える必要が出てくるといえそうです。
共通テストの対策
それでは、対策についてさらに見ていきましょう。
教科書内容が大切であることは言うまでもないです。
教科書は思考の流れが見えます。
それを中心として学習し、それに写真やグラフ、表などを補完するための資料集を準備しましょう。
勉強する際ですが、実験を題材とした問題はより重点的に取り組みましょう。
実験の数値を読み取り、そこから何がわかるのか、ということを自分でまとめる練習をするとよいでしょう。
暗記量などの知識の深さはむしろ減っているといえそうです。
リード文をしっかり読むことが出来れば、知識がなかったとしても対応できる問題も含まれますので、暗記重視の勉強のみにならないように気を付けましょう。
実験考察などで、なぜそうなるのか、その結果から何がわかるのかなどの実験の周辺についてより深く考える癖をつけてください。
そして2回行われた試行問題と、模試や共通テスト対策参考書を用いて、問題に慣れていきましょう。
おわりに
センター試験の過去問集として昨年までは赤本や黒本が出版されていました。
先日書店に足を運んだところ、今年の赤本が出版されており、「共通テスト問題研究」という名前になっています。
試行テスト2回分、センター試験過去問にプラスして共通テスト実戦創作問題が2回分収録されています。
これには是非取り組んでいただきたいです。
これから先にはさらなる試行テストは行われない予定となっていますので、それらを解いた後は共通テスト対策として出版されている参考書や模試を使っての対策に移りましょう。
誰も出会ったことがないものに挑戦するという意味では一緒です。
過度に恐れず、しっかり対策していきましょう。
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