こんにちは。京阪出町柳駅から徒歩2分、武田塾出町柳校で講師を務めている者です。
今回は受験生の皆さんが一度は経験する悩みを、皆さんより少しだけ先輩の私が解決しようと思います。
読んで損なことはないと思うので、ぜひ最後までご覧いただけると幸いです!
受験生の悩み『どの教科をどれだけ勉強すればいいのかが分からない』
どうでしょうか、皆さんこういった悩みを持ったことはありますか?
僕はあります。高校2年生の秋頃だったと思いますが、京都大学を受験すると決めて受験勉強を始めようとしたとき、やる気はあったのですが、いざ勉強しようとするとふと疑問が浮かびます。
「え、受験勉強って何をしたら良いの?」
勉強。と言われればそれまでなのですが、勉強と言っても国公立大学志望の私(理系)なら、英語・数学・国語・物理・化学・地理という様々な教科の勉強をする必要があります。
進学校の方々なら時間的余裕はあるのかもしれませんが、偏差値的に45~50程度の高校に通っていた私にとっては物理や化学の全範囲の授業が終わるのはセンター試験前。
そんな中あと1年ちょっとで受験を迎えるのに全ての科目を全て完璧にしようとするのは少し無理がありました。
となると、(時間をかけて)勉強する教科・分野をある程度絞らなくてはなりません。
そこで出てくる悩みが、「何を勉強したらいいのか分からない」なのです。
最強受験戦略その①【入試情報を徹底的に調べる】
そこで受験勉強を始める前に僕は、とりあえず受験したいと思っていた大学・学部・学科の入試情報を徹底的に調べました。
当然今から1年以上かけて「大学入試」という敵に打ち勝つために勉強するのですから、どういう敵なのか、その情報を調べるというのは当たり前のことです。
例えば、僕の志望していた京都大学工学部の一般入試の配点(当時)は、
<センター試験>
地理100点満点→100点換算
英語250点満点→50点換算
国語200点満点→50点換算
<2次試験>
英語200点満点
数学250点満点
理科250点満点
国語100点満点
合計1000点満点
というような配点でした。
そして、僕は一般入試だけではなく、特色入試(AO入試のようなもの)でも同じ京都大学工学部を受験しようと思っていましたので、その情報も当然調べます。
京都大学 工学部電気電子工学科 特色入試(当時)
<センター試験>
5教科7科目900点満点(英語は250点満点を200点に換算)で80%以上の得点率
<2次試験>
高校時代の顕著な活動実績や、大学に入学してからの将来の学びの設計を記した書類を提出。
審査され、A・B・C・Dの4段階で評価。A評価が条件。
という入試要項でした。
本来はこの他にも私立大学や後期に受験する予定だった大学などの情報も考えるべきですが、この記事では簡素化して京都大学だけを考えることにします。
というわけで、まずは「敵の情報を知る」段階をクリアしました。
最強受験戦略その②【未来に起こる可能性がある事柄を整理する】
受験する大学の入試情報を知ったことで、いわゆる「ゴール」がどこにあるのかを知ることができました。
しかし、そのゴールまでの道のりには何があるか分かりません。
まっすぐ一直線に行くのが理想ですが、現実的にはそんなうまく行きません。
我々は未来に何が起こるかを知ることはできません。
100%こうなると分かっているなら、もうこの時点であなたが大学に受かるのかそうでないのか分かるはずです。
ですが、未来に起こり得ることを予測することは可能です。
例えば、50%ぐらいの確率でこうなりそうで、30%ぐらいでこうなりそうで、20%ぐらいでこうなりそう。という風に。
それは自分の感覚で大丈夫です。本当にその確率で起こるのか、そんなことはだれにも分からない事なので。
大切なのは自分で未来に起こり得ることを考えることなのです。
具体的な話に置き換えてみましょう。
センター試験を受験する1か月前の僕が取れる平均の点数が以下の様だったとします。
<センター試験>
国語 130/200
数学 190/200
理科 190/200
英語 180/200(換算)
地理 65/100
<2次試験>
国語 25/100
数学 140/250
理科 140/250
英語 110/200
ではこの表を見て、京都大学に合格するためにはこの1ヶ月間何を一番勉強すべきか分かりますか?
京都大学の一般入試では基本的にセンター試験での足切りはないので、どこで点数を取っても価値は同じです。
いろいろな選択肢が考えられますが、ここではまず以下の選択肢を考えることにしましょう。
①特色入試で書類審査が通った時に確実にセンターで80%を切らないようにセンターの勉強
②一般入試で合格する可能性を少しでも高めるために2次試験の勉強
③どちらもまんべんなく勉強
どうするのが一番いいと思いますか?
最強受験戦略その③【期待値を計算し、期待値最大の行動を選ぶべし】
期待値という言葉が出てきましたが、感覚で分かっていただけると思うので詳しい説明は省略します。
まず、未来に起こる事柄について幸福度を設定します。
A:特色入試で合格 …最高の結果。一般入試よりも早く終わるので、 +120点と設定。
B:一般入試で合格 …これも良い。念願の京都大学に入学できる。 +100点と設定。
C:どちらも不合格 …最悪の結果。
センター利用で他大学に合格した場合は、 C1:±0点と設定。
どこも受からずに浪人した場合は、C2:-100点と設定。
ここで、先ほどの三択を思い出してみて下さい。
それぞれの選択肢で、A~Cの事象が起こる確率を予想します。(少し極端にします)
①特色入試で書類審査が通った時に確実にセンターで80%を切らないようにセンターの勉強
A:40% B:10% C1:40% C2:10%
②一般入試で合格する可能性を少しでも高めるために2次試験の勉強
A:20% B:30% C1:20% C2:30%
③どちらもまんべんなく勉強
A:30% B:20% C1:30% C2:20%
と予想したとします。
ではそれぞれについて幸福度の期待値を計算してみましょう。
①(+120点)×0.4+(+100点)×0.1+(±0点)×0.4+(-100点)×0.1=+48点
②(+120点)×0.2+(+100点)×0.3+(±0点)×0.2+(-100点)×0.3=+24点
③(+120点)×0.3+(+100点)×0.2+(±0点)×0.3+(-100点)×0.2=+36点
どのような計算をしているかお分かりでしょうか。
先ほど設定した幸福度が何点になるのかの期待値(平均値)を計算しました。
その結果、選択肢①が幸福度の期待値+48点で一番良い選択肢という事になりました。
つまり、僕は自信をもって残りの1か月間センター試験の勉強をすれば良いという事になります!
受験勉強において一番大事なことは自信を持って勉強すること
この記事を読んで「あぁ、なるほど!」と思ってくれる人はもしかしたら少ないかもしれません。
予想される批判や意見に対しての回答をあらかじめ載せておきますね。
「幸福度とか起こる可能性とかどうやって分かるんだよ!!」
はい。その通りです。幸福度なんて僕が勝手に決めたものですし、世の中の事象一つ一つに幸福度が設定されているわけでもありません。
さらに全く同じ事象に対しても、人によっては幸福度が異なるのも当然のことです。
だからあなた自身が決めればいいのです。
あなたが「こうなったらこれぐらい幸せだな」と思う感覚をそのまま点数にすればいいのです。
幸福でも不幸でもない状態=何も起こらない状態を0点。
最悪の状態を-100点。最高に幸せな状態を+100点として計算すると分かりやすくていいと思います。
そして、その事柄が起こる可能性も、あなたの思った確率で良いのです。
「なんか大体こうなりそうだから90%ぐらいかな。」
「もしかしたらこうなるかもしれないから10%ぐらいにしておこうかな。」ぐらいで良いのです。
もしこの選択でうまく行かなかったらどうするんだ!
どうもしません。
運が悪かったのか、あなたの実力が足りなかったのかは分かりませんが、あなたは自分で考えた期待値最大の行動をしたのですから、その時点であなたはやるべきことをやり通したのです。
結果がどうなるのかは期待値最大の行動をした後に考えること。
例えば、参加費1万円払って、10回中9回は2倍の2万円になり、10回中1回は参加費が没収される(1度だけ参加できる)宝くじがあったとしましょう。
この宝くじの期待値は一回当たり、1.8万円(+0.8万円)です。
当然参加しますよね。
そこであなたが運悪く1/10を引いてしまい、参加費1万円を没収されたとします。
では、そこであなたは、「あ~あ、こんな賭けやらなかったらよかった」と思いますか?
思わないですよね。それと全く同じことです。
自信のない勉強は本当に意味がない。自分に自信をもって!
「この勉強してて本当に意味あるのかな?」
「こんな教科勉強するより他の教科やったほうがいいんじゃないかな?」
「このペースで間に合うのかな?」
など、受験勉強をする上で自信がなくなることはよくあることです。
でも僕の経験から言うと、自信を持たないまま勉強しても成績は全然伸びません。
僕は高校生時代からこの期待値の考えで受験勉強を計画していました。
自分で期待値を計算し、自分なりに一番最適な(期待値最大の)受験勉強をし続ける。
それでダメならそれは仕方のないこと。自分ができる最大のことをし続けることが一番大事なのです。
今から思えばそれが自分にとっての自信につながり、
「今している受験勉強は【合格まで最も近道である可能性が一番高い】勉強なんだ」
と思いながら勉強できたことが京都大学現役合格につながったのではないかと思います。
受験生の皆さんの気持ちが少しでも楽になれば幸いです(^^♪
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