夏休みの宿題の定番として「読書感想文」があげられますが、きっとみなさんの中には小中学生の頃から読書感想文に対して苦手意識がある方もいらっしゃるかと思います。
高校生になってからも読書感想文の書き方がわからず、夏休み終盤まで放ったらかしにしてしまっていませんか?
そこでこの記事では、高校生の方に向けて読書感想文の書き方やコツについてご紹介していきます。
なぜ読書感想文が高校生の夏休みの宿題になる?
読書感想文が苦手な高校生すれば、「読書感想文なんか書いても意味あるの?」と思う方もいるかもしれませんね。
しかし読書感想文をが夏休みの宿題として出されることには、きちんと明確な理由があります。
大きく分けると以下の2つを目的としているといえるでしょう。
①本を読むことの楽しさを知る
②考える力・書く力を身につける
この2つを理解できれば、読書感想文が難しく感じることもなくなります。
それぞれの目的について、まずは知っていきましょう。
読書感想文の目的①本を読むことの楽しさを知る
いろいろな本を読むことで、自分自身の感受性や知識、世界観を広げ育てることができます。
想像力が豊かになるだけでなく語彙力も鍛えられるので、自分の感情や思っていることを言葉にできるようになるのです。
また現実では体験できないような世界観を疑似体験できたり、自分の中にはない感性や考え方を知ることができたり、読書にはさまざまな楽しみがあります。
こうした楽しみを理解できれば読書することが苦に感じませんし、語彙力や表現力が身につけば読書感想文を書くときにも伝えたいことを明確に書けるようになるでしょう。
読書感想文の目的②考える力・書く力を身につける
読書感想文は、文字通り読んだ本の感想を書くことです。
どうすれば本の魅力や特徴を伝えられるかを考えたり、書き方を工夫したりする力が必要になります。
読書感想文によって育まれる考える力や書く力は、高校を卒業してからも必要になる能力です。
大学ではもちろん社会人になってからも大切な能力になりますから、高校生のうちにしっかりと身につけておきましょう。
読書感想文に必要な作業は大きく分けて3つ
高校生の読書感想文は、小中学生の頃よりもその内容や書き方についてクオリティを求められるようになります。
しかし読書感想文が苦手な高校生は、いざ書き始めようと思ってもさまざまな面で悩んでしまうのではないでしょうか。
・どんな本を読めばいいの?
・何を書けばいいの?
・あらすじを書いただけになる
・書き始め、書き終わりが難しい
こういった悩みを抱える方は多いですが、読書感想文を書くにあたって必要なことは意外とシンプルで、「本を選ぶ」「本を読む」「感想文を書く」の3つです。
ここからは、この3つの作業に分けて高校生が読書感想文を書くコツをご紹介していきます。
読書感想文を書くコツ①興味関心を持って楽しく読める本を選ぶ
読む本を選ぶコツは、「興味関心を持って楽しく読めるかどうか」です。
読書感想文を意識しすぎて難しい内容の本を選んでしまうと、内容を理解できなかったり途中でつまらなくなったりして読書自体が辛くなります。
そうならないように高校生の自分の合った内容であること、読んでみたいと思えること、そして最後まで読み切れることをポイントにして本選びをしましょう。
読書感想文を書くコツ②共感したり感動したりした部分をまとめておく
本を読んで共感したポイントや「自分だったらこう思う」といった部分、気になったフレーズや心に残ったフレーズをまとめておくと書き出しがスムーズになります。
共感・感動・疑問など、自分の心が揺れ動いた部分は、読書感想文を書くうえで重要な要素となるので忘れないうちにメモなどしておきましょう。
他にも本のあらすじなどに加えて、その本を選んだ理由や興味関心を抱いた理由などもあるとより広がりのある読書感想文を書くことができます。
読書感想文を書くコツ③自分自身が感じたことをそのまま書く
上述で紹介したように、メモした内容を元に本の感想文を実際に書いていきましょう。
基本的には、以下のような流れで書いていくことをおすすめします。
①読んだ本のあらすじや内容を紹介
②本を読んで感動したことや共感したこと
③感動・共感から考えた自分の意見
この流れに沿って書いていけば、ある程度まとまりのある読書感想文になります。
心に残った一文を引用しながら、自分なりの解釈や意見を書いていくと伝わりやすく奥行きのある感想文になるでしょう。
読書感想文の書き方に行き詰まったときの対処法
ここからは、読書感想文で行き詰まったときの対処法についてご紹介していきます。
今回は、読書感想文を書くにあたってよくある悩み・問題を4つピックアップしました。
・タイトルに悩んだときは?
・文章の書き始めに困ったときは?
・文章の内容が膨らまないときは?
・文章の終わり方が分からないときは?
タイトルや書き始め・書き終わりの書き方がわからないといったときは参考にしてみてください。
タイトルに悩んだときは?
読書感想文のタイトルでよくあるのが、「◯◯(本の作品名)を読んで」といった書き方です。
しかしこれでは、読んだ本に対してどんな感想が浮かんだのかわかりづらくなってしまいます。
読書感想文のタイトルは、その本を読んで感じた自分の気持ちや考えをメインに作ると感想文を読む人に内容が伝わりやすいです。
またタイトルは、最初に書くイメージがあると思いますが、感想文を書き終えてから考えても問題ありません。
むしろ内容を書いてからのほうがタイトルを付けやすいケースもありますので、良いタイトルが浮かばない方は書き終わってから付けるのもおすすめです。
文章の書き始めに困ったときは?
文章の書き始めが難しいと感じる方は多いと思いますが、基本的には読んだ本の紹介やその本を選んだ理由から書き始めるとよいでしょう。
読み始める前と読み終わった後のイメージの違いや、心が動いた文章の紹介、そして心が動いた理由、それに対する自分の意見という風に書き進めていくとわかりやすいです。
文章の内容が膨らまないときは?
読書感想文を書き始めたのはよいものの、内容が膨らまないというケースは珍しくありません。
基本的に読書感想文は、「原稿用紙◯枚以上」といったように決められているので、無理にたくさん書こうとすると内容が薄くなったり同じようなことを何度も書いたりしてしまいます。
そういったときは、ただ感想を述べるのではなく自分自身の体験談などを交えながら書くと内容を膨らませることが可能です。
他にも読む前と読んだ後で、自分の考え方にどのような変化があったかなどを書くと広がりのある読書感想文になります。
文章の終わり方が分からないときは?
文章の終わり方が分からないときは、シンプルに自分自身が感じたことや思ったことをそのまま書けばよいです。
その本を読んで一番印象に残ったことや強く感じた部分、そして本を通じて初めて知ったこと、今後の人生で糧にしていきたいと思ったことなどがあげられます。
高校生向け読書感想文の書き方まとめ
高校生に向けて、読書感想文の書き方についてご紹介しました。
読書感想文を書くときは、「本を選ぶ」「本を読む」「感想文を書く」という3つの作業が必要です。
読書感想文を書く本を選ぶときは、自分自身が楽しく読み進められる本を選ぶことをおすすめします。
興味関心が湧く本であれば、自然と共感や感動、疑問なども浮かんでくるので読書感想文も書きやすいでしょう。
ぜひこの機会に読書感想文の書き方をマスターして、苦手意識を払拭して得意に変えてみませんか?