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【受験英語】受験生に不人気~並び替え問題~との向き合い方

みなさんこんにちは。

武田塾明石校です。

秋になり、朝晩と気温がぐっと下がる日が出てきました。寒暖差により体調を崩す人が多いので、体調管理にはより一層気を配りましょう。

三年生の方で、最近入塾を決めた人も居るかと思います。周りと比べてしまい、焦る気持ちもあるかもしれません。勉強も幾分かハイペースなものになってくるでしょう。スタミナ切れにならないよう頑張ってください!

さて、今回は受験英語の中でも特に英語の並び替え問題についてお話していきたいと思います。

並び替えが嫌われる理由

受験生に受験英語の中でも何が苦手かを問うと、ほとんどの人が「長文読解」と答えます。英単語、英文法で基礎を固めた後に控えるラスボス的存在ですから...みなさんも本番までに苦手を克服しようと頑張っているはずです。そんな中で埋もれてしまうのが並び替え問題です。「英単語」「英文法」「長文読解」「リスニング」といった大きなジャンルに惑わされて、英文法の中の「並び替え」が不得意だということに気が付きにくいのです。特に英文法について生徒さんのテストや宿題を確認する中で、英語の並び替え問題が嫌いだ、苦手だと話す生徒さんは多いです。

何故苦手なのか?

普通に考えると、答えがなく一から十まで自分で考えなければいけない英作文の方が難しそうですよね。一方で、並び替え問題は答えがその中にあり、正しい順に並び変えるだけですから、丁寧にやれば誰でも正解できそうに思います。一語不足や、一語補充、時制を正せなどのプラスアルファが問われる問題もありますが、基本は同じです。

ここで、簡単な並び替え問題と、難しい並び替え問題について比較してみましょう。ごく単純で基本的な並び替え問題は、基礎をしっかり固めている人であればほとんどの人が正解します。逆にここで点を落とすと、他より劣勢になってしまう落とし穴となります。簡単な問題であればあるほど、複数系のSを書き忘れてしまったり、スペルミスがあったりと惜しいミスが発生しやすいです。簡単であるが故に気が抜けてケアレスミスをしてしまうのです。

難しい問題についてはどうでしょうか?一文が長い、主語や動詞、前置詞が複数あるなど、問題を見た瞬間からやる気をなくしてしまうこともありますよね。「なんだかごちゃごちゃしていて面倒。わけが分からない。」これが英語の並び替え問題が嫌われる一番の理由ではないでしょうか。英作文のように独自性や発想力が問われるわけではなく、あくまでも与えられた中から唯一の正解だけを導かなければならないので、逃げたいのに逃げられないような嫌な気分になるわけです。

並び替え問題との向き合い方

生徒さんに、並び替え問題を解くときにどうしているかと問うと、「まず、主語と述語を探している。つながりそうな単語を探している。」と答える人がほとんどです。それで合っています。しかし、それが難しいのです...!英語の基本5文型(SV,SVC,SVO,SVOO,SVOC)をしっかりおさえていても、先ほど述べたように文が長くなってきたり、主語や動詞、前置詞が複数あると迷子状態に陥りやすいです。また、頻出の構文の知識を問われている場で、主要ではない部分で思わぬ勘違いを起こすことがあります。想像しにくいと思いますので、例文を示して説明します。

例1.多くの人は大部分の時間を生き延びるために働いて過ごす。(most/their/spend/people/many/survive/of/working/to/time).

正解は、Many people spend most of their time working to survive. となります。惑わされずに正解できましたか?

多くの人は大部分の時間を生き延びるために働いて過ごす。日本語訳では赤字が根本のSVとなります。ここで知識的に問われているのは「spend A (in) doing Aを~するために費やす」の用法ですが、別途で注意してほしいのが、many・mostです。急いで解いていると、普段は当たり前の知識が抜け落ち、manyとmostの順を逆にしてしまった人はいませんか?

most timeは〇ですが、many timeは×です。much time「多くの時間」であれば文法上は間違っていません。

many times「何度も」という表現もありますが、今回はtimeにSがついていないのでこの用法は使えません。まず、大前提にmuch timeと many timesのどちらも日本語訳を忠実に英訳すると「大部分の時間」とはならないため正解はmost timeのみとなります。

 

このように、主として問われている部分ではなくとも落ち度となる部分はありますので注意してください。頭に入れるべき文型も構文も把握できていて、基本的な部分でミスをするのは非常に勿体ないです。並べ終わったら、今一度日本語訳と照らし合わせて間違いがないかを確認しましょう。

他に特に注意すべきは、仮定法において倒置などが起きている場合です。こちらも例文で示してみましょう。

例2.彼は彼女の住所を知っていたら、彼女に手紙を書くこともできたのですが。

(written/he/could/her/address/have/her/had/he/known).

正解は、He could have written her had he known her address. となります。正解出来ましたか?

正直、この問題は難しかったと思います。動詞や所有格が複数あるように見え、非常に複雑な印象ではないですか?仮定法、ifの省略により倒置が起きています。参考書のように、今は仮定法の単元であると認識できる場合は良いですが、本番のようにランダムで出題されるとどうでしょう。この文を例にとると、まず「仮定法である、倒置である」ということに気が付きにくいため、頭が混乱しやすいです。日本語訳には途中で点がありますよね。ここでは、途中でコンマ「,」が付きそうであるのに、どの単語にもそれが見当たらないことに注目してください。どう並べ変えても腑に落ちず、すっきりしない文が完成してしまう場合は、倒置が起きているからかもしれません。難しい箇所ではありますが、入試で出題されることも多いので注意してください。

二つの例題を出してみましたが、どうでしたか?やはり並び替え問題は厄介ですね...

・日本語訳がある場合はしっかり読む

・基本の文型をおさえる

・倒置など並びがイレギュラーなものに注意(コンマの有無)

・had/have、her/his、much/many/mostなど紛らわしい語句に注意

・書き間違えはないか(ケアレスミス)

どれも基本項目ですが、しっかりおさえてくだい。

最後に

英語の並び替え問題は、長文読解の設問にもたびたび登場します。しかも、おそらくは問1-3など比較的やさしいであろう箇所に出てきます。後に登場する語数の多い和訳問題や要約問題、解釈問題で不安がある人は、ここで点数を落とすわけにはいきませんよね。苦手意識を払拭することは難しいですが、演習を重ねて並び替え問題に慣れ、正答率を上げていきましょう!参考書に出てくる並び替えは頻出問題ばかりです。特に、間違った問題についてはしっかりマークしておいてください!

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