こんにちは!
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自称”日本一賑やかな校舎””最も武田塾を体現した校舎”である赤羽校。講師のSです!
夏も終盤に差し掛かり、気持ち涼しくなってきましたね!
筆者は本当に暑がりなので、すでに秋が待ち遠しいです!(笑)
さて、ここから本題ですが、今回は大学の法学部での学びについてご紹介していきたいと思っています!
皆さんは法学部と聞くと何を思い浮かべますか??
法学部に通っている筆者ですが、初対面の人とかに法学部に通っていると伝えると、大体
「弁護士を目指しているんですか?」
と言われます(笑)
もちろん法曹を目指している人もたくさんいますし、間違ったイメージとかではないですよ!
ですが、実際法学部生が何を学んでいるのかはよく知らない方が多いのではないでしょうか?
もちろん法について学んでいることに間違いないのですが、
実は法学には様々な分類があり、分野が異なると前提とする考え方や法律の解釈も異なったりするんです。
今回はそんな法学の各分野についてご紹介するとともに、
筆者がその分野の授業を受けてみた感想も書いていこうと思うので、
法学部での学びについて少しでも具体的にイメージしてもらえたら嬉しいです!
法学部で何を学ぶの?
法学部では一体どんな法律を学ぶのかご紹介していきたいと思います!
法学は
①基本六法
②基礎法学
③その他の法
の3つに分類することができます。
(法学の分類については様々な基準がありますが、大学の授業においてはこの分類が一番わかりやすいかと思います!)
ここからは以上の3分野について説明していきます!
①基本六法
基本六法とは、
憲法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法
の6つの主要な法のことを指します。
1.憲法
憲法は国の最高法規であり、基本的人権などについて定めています。
個人の一行動についてのルールではなく、
国家権力(立法、行政、司法)が国民の人権を侵害しないよう定められているのが憲法です。
私は大学1年生のころに憲法の授業をとっていましたが、
そこでは憲法の存在意義についてなど概念的な話から、
国会、内閣、裁判所それぞれの果たしている役割についてなど、
国がどのようにして成り立っているのか、その根本について学ぶことができました!
2.民法
民法は私人間の相互関係を規定する法律で、
私たちが普段電車に乗ったり、コンビニに寄って買い物をしたりといったその一つ一つの行動も民法のもとに成り立っているんです!
民法は大きく財産法と家族法の2つに分けられ、
財産法分野では「モノを買う」という契約行為についてや、土地などの財産の扱いについて定められています。
家族法分野ではその名の通り家族関係について定められていて、
親子関係や離婚について、あとは相続についても規定されています。
民法は他の法律と比べて非常に身近で私たちの生活に溶け込んでいるものです。
民法の授業を受けていると、今すぐではなくてもいつか役に立ちそうなことがたくさんあって、
とても楽しく学ぶことができます!
3.商法
商法は、商売に関わる事柄について定めている法律です。
商人と個人(購入者など)の関係について定めるのは民法ですが、
商人の権利や義務について定めているのが商法です。
広義に解釈すると、
会社という組織の設立、運営などについて定める会社法や
保険契約に関するルールを定める保険法なども商法に含まれます。
4.民事訴訟法
民事訴訟法とは、私人の権利や義務を巡ってトラブルが起きた場合、
単純にいうと民法上の問題が起きた場合に、どのようにして裁判を起こすかという手続きについて定める法律です。
例えば、Aさんが友人のBさんに1000円を貸してそれが一向に戻ってこないとなった場合、
Aさんには1000円を回収する権利があり、Bさんには1000円を返す義務があります。
BさんがAさんに1000円を返さない場合、Aさんは民事訴訟法に定められた手続きに則って裁判を起こすことができます。
5.刑法
刑法は犯罪と刑罰について定めています。
どのような行為が犯罪にあたり、どのような刑罰が科せられるのかまで規定されており、
犯罪者を処罰するのは国家ですから、刑法は公法に区分され、
私人間の関係を規定する民法や商法(これらは私法)とは区別されています。
私が先日大学で受けた授業では、
道端に落ちていた財布を拾って、警察に届けない場合、これはどのような罪に問われるのか
という話があり、非常に面白かったです!
私は「窃盗罪になるのでは?」と思っていたのですが、
実際にはこれは「遺失物等横領罪」という罪に問われるそうです!
例えば人のポケットの中にある財布を盗むのは窃盗にあたるのですが、
落とし物というのは元の所有者の占有下にないものであるので、
窃盗とは呼ばないそうなんです。
また、拾った財布に入っていたキャッシュカードを使って
①現金を引き出すか、②自分自身の口座に振り込むか
によってもまた問われる罪が変わるんです!
このように、一つ一つの行為に対して検証を行い、どの行為がどの罪にあたるのか考えるのがとても面白いと感じました!
6.刑事訴訟法
刑事訴訟法は先ほど書いた民事訴訟法の刑事バージョンです。
民法に基づいて訴訟を起こす場合は民事訴訟法、
刑法に基づいて公訴する場合は刑事訴訟法に定められた手続きを行う必要があります。
基礎法学
基礎法学とは具体的には、
法哲学・法社会学・法史学・比較法学
などのことを指します。
ここまでで説明した基本六法は普段の私たちの生活を作ったり、生活に溶け込んでいたりするのに対して、
基礎法学の分野は馴染みのない人がほとんどだと思います。
六法と比較して抽象的な話が多く、理解するのが難しい一方で、
法という概念そのものについて興味がある人などにはとても面白いのではないかと思います。
その他の法
基本六法、基礎法学の他には主に国際法などがあります。
六法などの国内法と異なり、国際法は世界の法律です。
歴史的に見ると、戦争の防止や国家間の関係構築のための国際法が多かったのですが、
最近では人権や環境保全などの問題に協力して対処する目的で国際法が作られることもあります。
私は高校で世界史を選択していたこともあり、
大学の授業では国際法がどのようにして構築されてきたのかについて学べて面白かったです。
また、国連の機関や国際裁判所についてなども学べました。
まとめ
今回は法学部では何を学ぶのかについてご紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?
これを読んで、法学部での学びについて少しでも具体的にイメージできるようになってもらえていたら嬉しいです!