受験相談の中で、
『指定校推薦』、『ＡＯ入試』の話も出てきます。
一般入試を目指しつつも、
高校の指定校推薦の枠に関心があるのは自然なことです。
これまでの受験相談の中で実際にあった話を紹介します。
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昨年９月、大学１年生の女子と母親が来校しました。
「個別指導で、高校の化学を初めから急いで教えてもらいたい」
とありました。
少し驚き、事情を聴きました。
その学生は指定校推薦で、
ある大学の理学部化学科に進学しました。
高校では化学が選択科目で、化学の履修をしていませんでした。
学校の定期テストの成績は良く、
評定平均も高かったので指定校推薦での入学を考えました。
早く進路決定したいという気持ちもあり、
クラス担任に伝えて、学校長からの推薦をしてもらいました。
その結果、見事に合格することができました！
「おめでとう！ 」
「よかったね！ 」
「すごいね！」 と言葉をかけてもらい、
大学進学できることで気持ちも充実してきました。
でも、しばらくすると・・・
「私、化学、今まで全然勉強していないけど大丈夫かな？」
と一抹の不安がよぎりました。
周囲の人にそれを言うと、
「入ってから頑張れば大丈夫だよ！」
とみんな励ましてくれたそうです。
その言葉を受け、
「よし。大学に入ってから頑張ろう！」と誓いました。
高校を卒業し、４月、新たな出発！
新入生ガイダンス、履修登録などを終えていよいよ本格的スタート！
そして、化学系の初めての講義。
初回の講義なので、ガイダンス的な内容でした。集中して臨みました。
でも、大学の先生の言っている事が全くわかりません。
周りの学生は、話の内容を理解して、ついていけている感じ…
全く分からないのは私だけ？？ 本当にそう思えました。
それからは大変な日々でした。
大学の講義・実験などはカリキュラムに沿ってどんどん進みます。
自分だけ置いていかれます。
指定校推薦で（高校の看板を背負って）入ったのに、どうしよう…
今から高校の化学をやり直して、どうにかなるかなぁ…
大学の前期試験を終えて、落ち着いていられず、相談に来たのでした。
大学の先生は、
高校化学の学習内容を学んできたことを前提に話していきます。
理学部化学科に入ってきた学生（化学を学びたい学生）を
相手にするのだから当然です。
一方、大学に入って初歩から頑張ろうと思った自分がいます。
この両者のギャップは、簡単に埋められるものではありません。
「あなたは本当に化学を勉強したいの？」と問いました。
・本当に化学を勉強したいならば、
必死でやり直す覚悟が必要でしょう。
・化学を勉強したくはないならば、
大学を中退して、進路変更するべきだよ。
大学を中退・・・指定校推薦で入ったのに・・・
相談に来た学生は、
今まで誰にもこんなことを言われなかったような顔をしていました。
自分への問いかけ、
「私は本当に化学を勉強したいの？」
それに対する答えで、どう選択するか、変わってくるよね、
と話しました。
それから数日後…
その学生から連絡がありました。
「自分で決めたことだから、今の大学でやっていきたい」とありました。
本人の強い気持ちを感じましたので、
自分で本気でやる気持ちがあるならば、喜んでリードしていくと話し、
『個別管理特訓』で化学の指導をさせていただくことになりました。
大学では。勉強が次から次へと進んでいく中で、
化学を第一歩から始めるのは、とても辛いものでした。
短期間で重要ポイントだけでも習得するのは、
並大抵のことではありません。
大学の講義も、後期の終盤に入りますが、
まだ分からないことがたくさんあります。
でも、
大学入学時と違って、理解できることが増えてきたと言っています。
化学の勉強面でも、周囲の人との距離が少し縮められたと感じ、
初めて会った時よりもずっと表情が明るくなりました！
ギリギリの状態を乗り越えることができて、本当によかったです。
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今、高校生・受験生にとっては、
大学入試に合格して入ることが目標であっても、
進路決定したら、
入学することは新たなスタート地点に立つことになります。
大学には目的意識をしっかりもって進学して欲しいです。
自分が大学でしっかり学んでいく準備が大切ですね。
理系では、数学・理科の基礎ができていない場合、致命的です。
指定校推薦、またはＡＯ入試、自己推薦入試で早期に進路決定を考えている人は
強い目的意識をもって、しっかり準備していきましょう。
そのための応援をしていきます。
赤羽校の受験相談の中では、
大学入学後のことも見通して進路の話をしています。
いろいろ悩んでいる方からの相談、お待ちしています。
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